筋線維のミクロの損傷 木元貴章
同じ筋肉を酷使したり、普段使っていない筋肉をいきなり使うことで筋線維に傷がつくと、周囲に白血球やリンパ球などが集まり、損傷した細胞を修復する炎症反応が起こります。それが知覚神経を刺激して痛みを発します。
損傷 筋線維束 筋線維
筋肉の酷使などにより、筋線維にミクロの傷がつく。
腫れる 白血球
傷ついた筋線維を修復するために、血管が拡張して白血球やリンパ球などが集まる。
プロスタグランジンなどの痛みや炎症の原因物質
損傷した細胞を分解し、新たにつくりだす「炎症反応」が起き、その時、生産されるプロスタグランジンなどの物質が痛みを引き起こす。
脱水による循環不全
運動すると脱水するため、血行が悪くなり、組織が酸素不足に陥る。さらに周囲の細胞から放出された代謝産物が蓄積。すると筋収縮・弛緩(しかん)が部分的にうまくいかずに一部「筋硬結(凝って硬くなった状態)」になり、そこが他の筋肉に引っ張られて違和感や痛みを感じます。また代謝産物の刺激も痛みの原因となっています。
筋線維 「筋硬結」が起きる
筋横断面積(筋肉量)は加齢とともに減っていく。筑波大学大学院 久野研究室調べ